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低周波用消音器「CUBE(キューブ)」を開発・販売 2010.7.13

125Hzから250Hzの低周波を15dB以上減音
 新日本空調(株)と(株)アルク環境エンジニアリング(本社:東京都千代田区神田錦町3−17 取締役社長:山上欣二)は共同で、「音響的ソフト境界」を利用した消音器「CUBE(キューブ)」を開発し、2010年7月15日より(株)アルク環境エンジニアリングから販売を開始します。
 本消音器は、グラスウールなどの吸音材を使用せず、吸音材を使用した従来型の消音器が苦手とした低周波(125Hz 〜 250Hz)を大きく減音させることが可能です。
 今後は、一般ビルおよび工場等の空調設備用消音器の導入に向けた受注活動を展開する予定です。
1.開発に至る経緯
 吸音材を使用した従来型の消音器は、中〜高周波に比べて低周波の減音量が小さいという特性があります。 一方、共鳴型の消音器は、低周波の消音も可能ですが、消音できる周波数範囲が極めて狭く、またアクティブコントロール技術を用いた消音器は、構造が複雑で電源が必要であり、高価であることが難点でした。
 そこで、新日本空調(株)と(株)アルク環境エンジニアリングは、藤原恭司氏(九州大学名誉教授)が発明した「音響的ソフト境界」を利用した、低周波の減音量が大きく、吸音材が不要でアクティブ消音器のように複雑な機構を有しない「空調設備用消音器」の開発を2005年1月から開始し、2010年5月に完了し7月15日より(株)アルク環境エンジニアリングから販売を開始することになりました。
2.「CUBE(キューブ)」の概要(図1参照)
 「音響的ソフト境界」とは、音のエネルギー反射率が1、表面音圧が0となるような境界のことです。流路内の向かい合う2面を、このような境界にすると、その流路内には音が進入できないという原理を利用した消音器が「CUBE」です。
 「CUBE」では、このような境界を、減衰させたい周波数の音の1/4波長の深さをもつ音響管を流路の側面に取り付けることで実現しています。音響管の入射音と反射音の位相が音響管開口部で反転し相殺することで、「音響的ソフト境界」が形成されます。
図1「CUBE」の消音原理イメージ

3.「CUBE(キューブ)」の特徴
(1) グラスウールのような吸音材を使用しないため、繊維の飛散、油分や塵あいによる性能の劣化がなく、廃棄時に鉄板と分ける作業が不要。
(2) アクティブ消音器のように電力を消費せず、アンプ、スピーカー、マイク等の機器も不要。
(3) 低周波における減音量が大きく、125Hzから250Hzを15dB以上減音可能(図2参照)。
図2 「CUBE」の消音性能

4.「CUBE(キューブ)」の概要(図1参照)
 ダクト用消音器として使用するほか、パッケージ型空調機の室外機など、低周波が問題となる様々な用途に使用可能です(図3参照)。
図3 「CUBE」の用途

5.「CUBE(キューブ)」の種類
 「CUBE」には、基本形であるタイプT(図4参照)と、タイプTを2つ連結した高性能タイプであるタイプ2の2種類があります。
図4 「CUBE」のタイプT

6.今後の展開
 今後は、一般ビルおよび工場等の空調設備用消音器の導入に向けた活動を展開する予定です。
7.本件に関する問い合わせ先
新日本空調株式会社 経営企画本部 広報課 高辻 勇
TEL: 03−3639−2332(ダイヤルイン)
FAX: 03−3639−2734
E-mail: TAKATSUJII@snk.co.jp

新日本空調株式会社 技術開発研究所 エネルギー・環境グループ 高木 正尚
TEL: 0266−73−9611
FAX: 0266−73−9615
E-mail: takakim@snk.co.jp

株式会社アルク環境エンジニアリング 企画・技術担当 白井 修
TEL: 03−5281−5647
FAX: 03−5281−5632
E-mail: shirai@alqee.co.jp