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デシカント技術による「ドライエア供給システム」を販売開始
ドライエア・エンジニアリングによるソリューションサービスも提供
2011.9.13
 
 新日本空調(株)は、昨今、急速に伸長する二次電池製造メーカ向けに、この製造環境として必須の低露点環境を可能とする「ドライエア供給システム」の開発を終了し、9月より販売を開始しました。
 この「ドライエア供給システム」は、局所低露点化技術を活用することで高い省エネルギー性を有しており、二次電池製造メーカや関連部材メーカなどに、拡販活動を展開する予定です。
 同時に、ドライルームの運用環境に対する測定・評価や、生産現場環境の把握や問題点を解決するべく、当社独自の「ドライエア・エンジニアリング」を通じたソリューションサービスを提供致します。
添付資料1 「ドライエア供給システム
添付資料2 「ドライエア・エンジニアリング
1.開発に至る経緯
 拡大する二次電池市場において、製造環境に必要なドライエアの製造は一般の空調機に比べて大きなエネルギーを必要とし、生産される電池のコストにも影響を与えます。
 そこで新日本空調は、より省エネルギー性の高い「ドライエア供給システム」の構築を目的に開発を実施してきました。
 当社は、これまで最先端のクリーンルームを数多く施工しており、クリーンルーム構築技術をベースとした室圧管理ノウハウなどを蓄積して参りました。この中でも、“局所清浄化技術”は重要な技術要素ですが、「ドライエア供給システム」の開発に際しては、この考えを応用した“局所低露点化技術”を導入することにより、低露点室における露点管理において、従来方式に比べドライエア供給量を30〜50%削減することができ、省エネルギー性の高いシステムと致しました。
 ドライエア製造装置については、ゼオライト系吸着材を用いた除湿ロータを単段で搭載した装置にて、露点−70℃以下の製造が可能です。更に除湿ロータを二段とした装置においては、露点−90℃以下の超低露点空気も製造可能です。
2.「ドライエア供給システム」の特徴
 一般的な「ドライエア供給システム」は、生産環境である低露点室と、室内へ低露点空気を供給するドライエア製造装置、ドライエア搬送ダクト等で構成されます。(図1)
図1:「ドライエア供給システム」の概要図
 当社の「ドライエア供給システム」は、ドライエアの製造に伴うエネルギー消費量と、ドライルームの運転管理コストを低減させるため、管理するべき生産装置の近傍だけを低露点環境に維持する局所低露点化技術を特徴としています。
 図2のように、低露点室の一部を局所低露点化して所定露点に管理し、他のエリアの管理露点を上げることにより、低露点室全体を所定露点に管理する方法に比べて、ドライエア供給量を30〜50%削減(設計条件により異なる)することができ、大きな省エネ効果が得られます。
図2:局所低露点化技術による「ドライエア供給システム」の概要図
3.「ドライエア・エンジニアリング」によるソリューションサービス
 低露点環境の構築及び維持管理には、一般空調やクリーンルームとは異なる技術ノウハウが必要となります。これは、制御対象が空気中の微量水分であることに依るものであり、当社ではこれを「ドライエア・エンジニアリング」と称し、高品質なシステムの提供を実現するためのソリューションツールと位置付け、様々な取り組みをおこなっております。
 前述の局所低露点化の実現に活用する当社の独自技術として、気流シミュレーション技術を応用した露点分布シミュレーション技術があります。低露点環境における空気中の水分量は、例えば露点−60℃において一般環境の1/1000程度のオーダーとなりますが、このような微量な水分の挙動を詳細にシミュレートすることが可能です。また、同シミュレーションを通じて、生産装置内部及び生産装置近傍において局所低露点化を実現する気流制御方法の提案に繋げています。
 また、当社は、空気中の浮遊粒子の挙動をリアルタイムに映像化し記録できる微粒子可視化技術を有しており、同技術を活用した生産現場における撮影サービスと、その結果から改善案を提案するコンサルティングサービスにおいて、これまでに300件以上の実績があります。二次電池の生産環境において危惧される、金属粒子等のコンタミネーションの問題や、局所低露点化を実現する気流制御の確認など、生産現場環境の把握や問題点の解決に向けた幅広い対応が可能です。
 ドライルームにおいて、室内の管理露点の上昇を招く主たる要因は、室内で作業する人員から発生する水分です。当社では、ドライルームにおける人体からの水分発生量について、室内温度や着衣の影響を定量的に評価し、最適なドライエア供給システムの設計や、前述の局所低露点化技術に展開しております(図3)。一方で、ドライルームという低湿度空間において作業をおこなう人員の快適性についても評価を実施しており、乾燥度の高い空間における人体の湿度ストレスの把握を通じて、作業者の快適性の改善方法に関する検証もおこなっております。
 これらの独自技術を活用し、最終的には現地での詳細な露点計測やエネルギー計測を通じて、製造環境における最適な低露点環境の実現を図ります。
図3:ドライルームにおける人体からの発生水分計測
4.今後の展開
  今後は、二次電池製造メーカや関連部材メーカなどに対し、当社独自の「ドライエア・エンジニアリング」を通じたソリューションサービスを提供しながら、低露点環境を可能とする「ドライエア供給システム」の拡販に向けて展開する予定です。
5.本件に関する問い合わせ先
新日本空調株式会社 経営企画本部 広報課 高辻 勇
TEL: 03−3639−2332(ダイヤルイン)
FAX: 03−3639−2734
E-mail: TAKATSUJII@snk.co.jp

新日本空調株式会社 首都圏事業本部 産業施設事業部 営業部 榎本 真人
TEL: 03−3639−2730
FAX: 03−3639−2743
E-mail: ENOMOTOM@snk.co.jp

新日本空調株式会社 技術開発研究所 空気質グループ 神戸 正純
TEL: 0266−73−9611
FAX: 0266−73−9615
E-mail: GOHDOM@snk.co.jp