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「厨房換気最適制御システム」を開発
〜ZEB化へのキーシステム〜
2017.3.22
 
 新日本空調株式会社(代表取締役社長 夏井 博史)は、厨房換気設備における換気風量を最適に制御し、空調・換気エネルギーを大幅に削減できる省エネ制御システムを開発しました。
 ダクト内の排気温度で火気の使用状況を判断して可変風量装置(VAV)を高速で動作させる制御ロジックを構築しました。そして、1年間の試験導入による検証を行い、約30%の一次エネルギー消費量を削減できるという結果を得られました。
 今後は、現場への導入を目指して本技術を深化・展開させ、フォロー体制を整備し、厨房を備えた多様な建物でのZEB化に大きく貢献してまいります。
1.開発に至る経緯
 複合用途テナントビルは、単位面積当たりのエネルギー消費量が飲食店は事務所の2倍(厨房は15倍)以上のエネルギーを消費している実態があり、例えば事務所が70%、飲食店が30%の面積割合で入居している場合、エネルギー消費割合は事務所が30%、飲食店が70%となります。これは飲食店の厨房が火気の使用状況に関わらず常に一定の風量を厨房用フードから排気しているためです。
 一般的に厨房機器の使用負荷率は20〜30%程度に留まると言われており、使用していない時間帯も過剰かつ無駄な換気運転を行っているのが実情です。この換気運転では厨房内空気を屋外に捨て、新たに外気を温調(温度調節)して導入しなくてはならず、排気の動力エネルギーだけでなく、空調エネルギーも莫大に消費します。
 既に事務所などでは、外気量を増減させる省エネ空調システムが運用されていますが、厨房でも同じような制御ができれば大幅な省エネ効果が期待できると考え、システムの開発を進めてきました。
2.特徴
(1)システム構成
 本システムは、温度センサ、可変風量装置(以下、VAV)、制御盤、CO濃度センサ等で構成されます。
 温度センサは室内とダクト内に設置され、ダクト内温度センサ(サーモ)は高感度で応答速度の速いタイプを採用しております。VAVは高速に動作し、油脂付着を考慮して清掃が容易にできるものを採用しています。制御盤は、独自に開発した制御ロジックを基にVAVの風量を制御するとともに、給気・排気ファンのインバーター制御、CO濃度異常の警報発報、中央監視装置との通信などを行います。
 ダクト内温度センサ(サーモ)は各フードの排気ダクトに取り付けられ、それぞれの温度計測値から火気使用状況を判断し、グループ化されたフード群の排気ダクトにあるVAVを動作させ風量を制御します。この方式を採用することにより、設置するVAVの台数を最小限にすることができ、導入コストを抑えて制御システムを提供することが可能となりました。
 制御盤は既存のシステムに追加できる仕様で、新築工事や改修工事問わず本システムを採用することができます。
厨房換気最適制御システムの構成(赤色部分:構成要素)

厨房換気最適制御システムの構成(赤色部分:構成要素)

3.効果
 厨房換気最適制御システムを導入することで、給排気ファンの消費電力を削減できるだけでなく、外気を冷却・加熱する空調エネルギーも大幅に削減できます。
 実際の店舗にて1年間にわたり行った導入検証の結果、一次エネルギーとランニングコストを年間で約30%削減することができ、厨房室内の温熱環境や空気質についても問題はありませんでした。単純投資回収年数は5年以下も可能です。
 本システムの概要は、3月28日(火)〜30日(木)に東京ビックサイトで開催される【第13回スマート空調衛生システム展(MACS 2017)】にて展示する予定です。
年間一次エネルギー消費量の比較
年間一次エネルギー消費量の比較
年間ランニングコストの比較
年間ランニングコストの比較
4.本件に関する問い合わせ先
新日本空調株式会社 経営企画本部 企画部 広報課 星野 昌亮
TEL:03−3639−2332(ダイヤルイン)
FAX:03−3639−2734
E-mail: hoshinom@snk.co.jp

新日本空調株式会社 ファシリティーソリューションセンター 松本 啓一
TEL:03−3639−2718
FAX:03−3639−2747
E-mail: matsumotok@snk.co.jp