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サステナビリティトピックス

サステナビリティトピックス

2021.02.03

福島第一原子力発電所への
作業用全面マスクの自動洗浄・洗浄排水減容処理システムの納入

~ 脱臭と感染症予防及び発電所での排水量削減に貢献 ~

新日本空調株式会社(代表取締役社長 夏井博史)は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所で使用している作業用全面マスク(以降、「マスク」と略します)の自動洗浄と洗浄排水の減容処理を一体化した「マスク洗浄・排水減容処理システム」を2020年9月に納入しました。
このシステムは、既に納入し先行稼働中の「電解水製造装置」と今回納入した「マスク洗浄装置」及び「マスク洗浄排水減容処理装置」で構成されています。「マスク洗浄装置」は、発電所内で作業時に使用したマスクを、電解水により自動洗浄し、汚れの除去、脱臭及びウイルスの不活化を実現します。また、「マスク洗浄排水減容処理装置」は、マスク洗浄後の排水を約90%浄化して再利用し、これまで100%排出していたマスク洗浄排水を約10%に減容し、発電所での排水量削減に寄与します。
新日本空調株式会社は、現場作業者の労働環境改善と感染症に対する予防や、水の再利用、廃棄物の減容化を通して、人と環境に貢献する活動を提供し、ESG経営を推進して参ります。

1.経緯
2016年1月より、工場で製造した「電解水」を福島第一原子力発電所に納入し、マスクの洗浄効果を確認した後、2017年に「電解水製造装置」を納入して、アルカリ性電解水でマスクの汚れと臭気を除去し、微酸性電解水(次亜塩素酸水)でウイルス等による感染症等への予防対策を実施し、成果を上げています。
一方、マスク洗浄排水は、発電所内のプロセス主建屋へ全て搬送されていました。
そこで、当社の流下液膜式凍結濃縮装置(FREECIS)を用い、マスク洗浄排水を凍結濃縮して排水量を約10%に減容し、残りの約90%の解氷水を電解水の原水として再利用するシステムの納入により、発電所での排水量を削減することが可能となりました。また、同時に、これまで手作業で行われていたマスク洗浄を機械化した「マスク洗浄装置」により、作業の効率化にも繋がりました。

2.特徴
「マスク洗浄・排水減容処理システム」は、(1)電解水製造装置、(2)マスク洗浄装置、(3)マスク洗浄排水減容処理装置、から構成され、次の特徴があります。(図1)

(1)電解水製造装置
塩水を電気分解し、アルカリ性電解水と微酸性電解水(次亜塩素酸水)を生成します。

(2)マスク洗浄装置
アルカリ性電解水と微酸性電解水(次亜塩素酸水)を用いて自動洗浄を行い、マスクに付着した汚れや臭気を除去すると同時に、ウイルス等の不活化を行います。また、自動化により洗浄作業員の身体的負荷の低減を図ることが可能となりました。
なお、微酸性電解水(次亜塩素酸水)は、新型コロナウイルスの不活化についても有効 *1) と されています。
*1) 出典:厚生労働省「新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について」

(3)マスク洗浄排水減容処理装置
マスク洗浄排水減容処理装置は、製氷コイルユニット、チラーユニット、タンク及びポンプ等で構成されています。装置上部よりマスク洗浄排水を循環散水し、直下にある製氷コイルに流下させ、徐々に凍結させることで、不純物を排除しながら氷を生成させ、不純物を含む流下水も徐々に濃縮されます。これにより、マスク洗浄排水の約90%がコイル表面に凍結し、残りの約10%が不純物を含む排水として濃縮分離されます。約90%の凍結した分離水は、解氷後、電解水製造装置の原水として再利用されます。



新日本空調グループのSDGsへの貢献について



新日本空調グループは、企業が中長期的に持続的成長を目指す上で重視すべき3つの側面、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)を視野に入れたESG経営を実行しています。当社グループの事業特性を踏まえた上で、ESG経営の観点から、あらゆる事業活動における課題を特定し、中長期的取組み目標を定め、SDGsに代表される国際的社会課題の解決に資する事業活動を推進します。
本リリースの取り組みは、SDGsにおける3つの目標に貢献しています。



目標  3:すべての人に健康と福祉を
目標  6:安全な水とトイレを世界中に
目標12:つくる責任 つかう責任

   



【お問合せ先】
新日本空調株式会社 経営企画本部 ESG経営戦略室
コーポレートコミュニケーション課 星野 昌亮
Tel   :03-3639-2332
Fax  :03-3639-2731
Mail :hoshinom@snk.co.jp

新日本空調株式会社 原子力事業部 設計部 宮川裕司
Tel   :045-755-2223
Fax  :045-755-2237
Mail :miyakaway@snk.co.jp

新日本空調株式会社 技術開発研究所 黒田 尚紀
Tel   :0266-73-9611
Fax  :0266-73-9615
Mail :kurodan@snk.co.jp

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