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技術革新の推進

承認:エディタ

優れた施工品質と空気品質の提供

品質事故の再発防止システム

当社グループでは、設備のライフサイクルを通してSNK品質を提供するプロセスを推進し、品質保証体制と定期的な審査による検証を行い、運営の改善を継続しています。
現場では、品質事故やお客様からの問い合わせに対し、「品質事故速報」を即日配信し、他現場へ情報を提供することで、類似事象の確認を行う情報共有を行います。そして、事故原因の特定と対策を検討して、是正・補修などの対策を講じると共に、「品質事故速報」第2報を発信します。その後、事業推進本部と現場が連携して真の原因の解明と再発防止策を決定後、品質事故の最終報告を社内に発信します。また、協力会社との連絡会で水平展開を行い、サプライヤーと一体となって事故防止を図り、SNK品質の向上に努めています。

品質事故の再発防止Image

安全品質連絡会などで協力会社に水平展開

優秀技能者「SNK匠」運用要領の改正

本社・首都圏地区安全衛生大会の様子

「SNK匠」は、安全・品質活動の向上に顕著な実績を上げた協力会社の職員や職長を認定し、他の模範となる卓越した技能者としてその栄誉を称え、2008年の制度創設から50余名の技能者を認定しています。
2023年度、当社を取り巻く環境の変化に対応し、協力会社との関係性強化や優秀技能者の確保へつながる制度とするため、求められる役割とそのインセンティブが感じ取られ、当社現場に従事する意識の向上に繋がる制度となるように、要領の改正を行いました。
2024年度の本社・首都圏地区安全衛生大会にて、新たに6名の「SNK匠」認定者を表彰しました。引き続き卓越した技量を現場で共有していただき、現場の最前線の技能者として更なる活躍を期待するものです。 当社グループは、労働安全衛生の徹底に取り組み、「SNK匠」とともにサプライチェーン強化に努めてまいります。

減災レジリエンス技術や新たな社会課題解決に向けた新技術開発

空気中のウイルスを確実に除去できる空気清浄機の開発

ウイルスキャプチャー・プラス

新型コロナウイルス感染防止対策を目的に、空気中のウイルスを確実に除去できる空気清浄機「ウイルスキャプチャー・プラス」を開発しました。
ウイルスキャプチャー・プラスは、プレフィルタと一体型の抗菌HEPAフィルタを内蔵した可搬式の装置です。ウイルス・細菌に汚染されたフィルタ交換時の作業者への感染を防止するため、フィルタ交換作業を非接触で行う構造となっています。

昭和32年に日本原子力研究所殿のJRR-1原子炉棟の換気空調設備工事に携わって以来、今日まで、あらゆる原子力関連施設の設計・施工・保守・改修に対応しています。数々の実績に基づく原子力施設特有の技術と経験を生かして、一般施設へ展開し、安全で安心した生活のお役に立てる技術の提供を進めています。

耐震対策 「柔(にゅー)ワイヤ工法」と「O-T-9(オーティーナイン)」

天井に取りつけてある空調機は、直径10mm程度のボルトで吊られています。地震により左右に揺れ、ボルトが破断しやすくなるため、揺れを抑制する簡易工法と機器の落下防止工法を開発実用化しました。早期に広く耐震施工が行われ安心した社会になる様、これらの技術を独占せずに誰もがいつでも両工法のツールを入手でき、より多くの施工者の利用を図っています。

浸水防止対策 「ジャバッShut」と「水断羽(みずダンパ)」

津波や川の氾濫による洪水の際、地表面近くの換気口からダクトを経由して地下に水が浸入し、発電機など重要な電源設備が水浸しになる事例があります。換気口から浸入した水を、ダクト途中で「無動力」で止める建物の機能維持に貢献できる技術です。

火山灰対策

火山噴火による火山灰が降った際、建物の外気取入れフィルタが目詰まりし、必要な空気量が得られず、発電機の運転が行えなくなる可能性があります。このため、フィルタの目詰まりによる空気量の変動を少なくするためのフィルタを開発しました。

地震対策「地熱トルネード工法」

空調機器の冷凍機は地下階、冷却塔は屋上に設置される場合が多く、地震による揺れの影響で、冷却塔が破損したり配管が破断し空調機能が停止する可能性があります。地中熱利用では、冷却塔の代わりに地盤内に熱変換機能を備えており、地震時には地盤と一体で動いているため、破損・破断リスクが小さくなります。

地震対策「地熱トルネード工法」

産学官、地域連携等による技術提供・共同開発の推進

技術提携、共同開発

左:室圧変動抑制扉の外観 右:ドアボトムの仕様

半導体や薬品等の製造空間であるクリーンルームでは、製造環境の清浄度を維持するため、外部からの異物流入や室内で発生する汚染物質が外部へ流出しないよう室間差圧を確保する制御(室圧制御)を行っています。特に製薬工場等のバイオロジカルクリーンルームでは、製品の品質確保のために交差汚染(クロスコンタミネーション)を抑制する対策が求められています。室圧が変動する主な要因は、室間に設置される扉の開閉動作です。扉自体に室圧変動を抑える機構を持たせた「室圧変動抑制扉」を日軽パネルシステム株式会社と共同で開発(特許出願中)し、扉を開閉することによって生じる急激な室圧変動の抑制および交差汚染のリスクを低減し、クリーンルームにおける室圧管理の安定化が可能となりました。

スタートアップ企業との協業を推進

「未来X」のアクセラレーションプログラム審査風景

事業領域の拡大と新分野への事業展開を進める取り組みとして、スタートアップ企業との協業に取り組んでいます。2021年度は、三井住友銀行グループと㈱みらいワークスの共同運営による成長企業エコシステムプラットフォーム「未来 X(mirai cross)※」に参加し、スタートアップ企業との情報交流などの機会を増やすとともに、協業に向けたディスカッションを活発化させてきました。引き続きスタートアップ企業や産官学コミュニティとのネットワーク構築を進め、当社が長年培ってきた知見や経験とスタートアップ企業が開発する独創的な技術やアイデアを有機的に結び付けて、地球環境改善をはじめとする社会課題解決に貢献する新たなソリューションを生み出していきます。

※未来X https://mirai-cross.ventures

DX活用による業務の高度化・効率化

写真提供:イームズロボティクス㈱
(産業向けドローン・ロボット)

新型機体開発をはじめ、物流・設備点検・警備などさまざまな分野での開発を進め、社会課題解決にも積極的に取り組んでいる、産業向けドローン・ロボット開発のスタートアップ企業であるイームズロボティクス株式会社との協業を開始しました。設備点検・監視等の領域を中心に取り組みを加速、3D計測や施工管理ならびにBCP対策等、さまざまな分野でのDX活用による業務の高度化・効率化を推進していきます。

千葉大学災害治療学研究所と新日本空調による共同研究開始

千葉大学関係者、当社関係者

国立大学法人千葉大学と当社はこのほど、同大学災害治療学研究所と新日本空調による「原子力・放射線災害治療学共同研究部門」を設置し、共同研究を開始いたしました。
本共同研究においては「放射線災害治療学研究」をメインテーマとして、原発事故など想定しうるあらゆる放射線災害に対応する、より安全な医療体制と空調設備のあり方を確立することを目的として研究を進めてまいります。

東北大学の研究グループとともに研究開発を推進

概念図

当社は、低炭素社会、脱炭素社会への寄与を目指し、国立大学法人東北大学大学院環境科学研究科の佐野大輔准教授らの研究グループとともに、二酸化炭素ガスの回収・固定化技術の実用化研究を開始いたしました。当社は、2023年度から新たな中期経営計画「SNK Vision 2030 PhaseⅡ」において、省エネルギーや創エネルギー、二酸化炭素削減といった様々な付加価値の高い要素技術開発に取り組むことで、我が国が目指す、2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。