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PRESS RELEASE

PRESS RELEASE

2011年07月13日

光触媒脱臭フィルタによる震災避難者の生活環境改善支援について
 
 新日本空調(株)は、東京大学先端科学技術研究センター橋本研究室とエコグローバル研究所が開発した光触媒シートを用いて、生活空間向けに光触媒脱臭フィルタを開発し、東日本大震災被災者避難所に提供して、トイレ等の生活臭を除去し、避難所の生活環境改善を支援しています。
 光触媒脱臭フィルタは、脱臭のための電気を必要とせず、太陽光により脱臭の機能が維持できる自然エネルギー利用のフィルタで、室内に簾(すだれ)の様に吊るすだけで効果を発揮できます。
 また、音も出ないことから、夜も継続して脱臭し、安眠が妨げられることなく臭気環境を改善することができるため、避難所の皆様にも喜ばれています。
 支援活動は、当社東北支店と東京勤務の社員が各地区の地域支援センターを窓口としたボランティア活動に参画するケースで、対応しています。
 また、新設された仮設住宅の室内環境に対するフィルタ効果の実測も行い、改善の可能性を確認しました。
 今後は、避難者の皆様のご要望に対して、自治体等を通じ、支援したいと考えています。
1.支援活動に至る経緯
 避難所においては、集団生活による、たばこや生活臭或いは屋外の腐敗臭や殺虫剤等の臭気による生活環境の悪化が懸念されます。
 そこで、新日本空調(株)では、介護施設や病院で脱臭実証したこのフィルタの利用により支援ができると考え、ボランティア活動時に1つの避難所に数本のフィルタを持参して、避難者の方のご意見を伺い、効果を確認しました。好評を頂き、他の避難所等にも地域支援センターの方々の連絡を通して、支援の範囲を広げていきました。
 これから本格的な夏を迎え、臭気による生活環境の悪化は厳しさを増していきますが、当社は、自治体を通じたフィルタの提供を続けていく予定です。
2.光触媒脱臭フィルタの特徴と脱臭の原理
 光触媒脱臭フィルタは、コルゲート状に加工された不織布の子袋に、光触媒である酸化チタンと活性炭等が充填されたシートを用いてフィルタとしたものです。フィルタでは、におい成分は活性炭に吸着され、太陽光の紫外線による反応で酸化チタンによって酸化分解されるという、2つの作用が同時に行われる、もしくは繰り返される構造です
 このように、光触媒の効果で脱臭性能が衰え難いため、長期間利用する事が可能となります(添付資料)。
3.支援避難所
  生活環境改善の一環として、当社が光触媒脱臭フィルタを設置した避難所は、下記の通りです。
  (2011年6月30日現在)
1)宮城県名取市 館腰小学校 避難所(写真1)・・・・・・・地域支援センターへ協力
  トイレには換気扇がなく、毎日相当の人数・回数使う為、かなり臭いがこもっており、避難所の方々は、当初は気になっていました。
  シートを設置した事で臭いが抑えられたと、喜んでおられました。
  避難所は6/8で閉鎖し、近くの仮設住宅へ移転。
写真1 名取市 館腰小学校避難所の洗面所 (男女トイレの中間)

2)宮城県東松島市 浅井地区センター避難所(写真2)・・・・・地域支援センターへ協力
  窓際に老人(男性)の方が、ほぼ寝たきりで生活されていました。
  仮設住宅に移り、布団を撤去したところ、絨毯と床にカビが発生しており、部屋中にカビの臭いが拡がっていました。脱臭フィルタの設置により一晩で臭いが気にならない程度に軽減され、避難所の皆さんが喜んでおられました。
写真2 東松島市・浅井地区センター避難所

3)宮城県石巻市 同市の避難所運営対策室を通じ、避難所に設置予定・・・市役所へ協力

4.室内環境改善効果測定
  当社が設置した、光触媒脱臭フィルタによる室内環境改善効果を測定した。施設は、下記の通りです。
  (2011年6月30日現在)
1)福島県大熊町の仮設住宅 会津若松市扇町1号公園予定地に建設(写真3)・・・役場へ協力
  仮設住宅完成2週間後の室内環境を測定
  室内環境改善は、強制換気(トイレ換気扇)を行うことが最も効果的でしたが、光触媒脱臭フィルタの効果も確認されました。
写真3 大熊町仮設住宅(会津若松市扇町1号公園)

5.本件に関する問い合わせ先
新日本空調株式会社 経営企画本部 広報課 高辻 勇
TEL: 03-3639-2332(ダイヤルイン)
FAX: 03-3639-2734
E-mail: TAKATSUJII@snk.co.jp

新日本空調株式会社 技術本部  柳沢 昌行
TEL: 03-3639-2702
FAX: 03-3639-2736
E-mail: YANAGISAWAM@snk.co.jp