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PRESS RELEASE

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2022年08月01日

天井裏調査ロボット「VoOE™」(ボーイ)を開発

~ 天井内設備、機器の調査・点検作業の省力化と高品質化を実現 ~

 新日本空調株式会社(代表取締役社長:前川 伸二)は、既存建物等の天井内に設置されている空調設備機器及びダクト、配管、配線類の調査・点検作業に活用する天井裏調査ロボット「VoOE」を開発しました。本ロボットにより、これまで主に手作業で行っていた天井内設備、機器の調査・点検作業の省力化と高品質化を実現します。
当社は、「VoOE」の活用を含め、施工現場へのICT活用の積極的な提案・実施により、さらなる現場作業の省力化、高品質化、生産性向上に貢献します。




1.開発経緯
近年の建設業では、現場の労働力不足問題への対応は喫緊の課題であり、幅広い分野でロボット技術活用への取り組みが進んでいます。従来の天井内設備機器の調査・点検は、作業員が天井点検口から天井内を目視することで行っていますが、梁などの障害物で視野が狭くなるなどの理由で詳細な調査が困難となるケースや、点検口間の移動に手間がかかるため作業効率が低いという問題がありました。そこで当社は、天井内等の複雑な障害物がある環境下での走行性能を高め、360度カメラを搭載した天井裏調査ロボット「VoOE」を開発しました。

2.天井裏調査ロボット「VoOE」の特徴
(1)複雑な障害物がある環境下での走行性能の向上
本ロボットは、全長547mm、幅210mm、高さ120mmで、前方・中央・後方の3ユニットで構成れ、各ユニットに2箇所(全6箇所)のクローラ式の駆動部を有し、最大6.0m/minの速度で走行できます。中央ユニットはクローラ面積を広くとることで障害物に乗り上げた時にスタックするリスクを低減し、前方・後方ユニットのクローラ接地角度を操作することで、天井内の天井下地材(LGS)など、最大100mmの段差を乗り越えることができます。また、高さを120mmに抑えたことで、天井内の梁下など狭い隙間を潜り抜けることができます。更に、クローラパットはねじ止め構造としており、パッドの材質を変更することで、使用状況に応じて摩擦力を得たり、旋回性能を高めたりすることが可能です。


(2)調査・点検作業の省力化・高品質化
本ロボットを用いた調査作業は、ロボット操縦者とロボットに搭載されたカメラの撮影者の2名体制で行います。天井内の調査作業では、まず天井点検口からロボット本体を天井内に設置します。
ロボット本体には、前進用と後退用の2つの操縦専用カメラ(スポット照明付き、自由に切り替えが可能)が搭載されており、操縦者は天井内を直接覗かず、居住域でモニターに投影された操縦専用カメラ映像を見ながら、コントローラでロボットを操縦します。2.4GHzの無線LAN通信により、ロボット本体とコントローラの距離が30m以内において、通信遅延時間100ms以下※2で操縦が可能です。
本ロボットは撮影専用の360度カメラを搭載しており、撮影者はタブレット端末を操作し、天井内の状況をリアルタイムで確認しながら360度写真や360度動画を撮影します。暗所での360度カメラ撮影に適した全方向タイプのLED照明を設け、天井内の設備や機器が全方位で高解像度(最大4K)に取得でき、調査・点検作業の高品質化が図れます。操縦用カメラと撮影用カメラが独立しており、両作業を同時並行で行えるため、操縦者と撮影者はそれぞれの作業に専念でき、ロボット走行時の安全性向上及び撮影精度の向上に繋がります。
※2:定格速度(6.0 m/min)における連続走行試験値

2022年3月に、当社工学センター(神奈川県横浜市)において本ロボットの性能確認試験を実施しました。点検口1箇所のみを使用し、約20m2の天井裏調査作業(11箇所の360度静止画と動画の撮影)を15分間で完了できることを確認しました。






3.今後の展開
本ロボットは当社社内にて運用し、当社施工現場やお客様からの調査依頼への対応を図るべく、2022年度より現場検証を積極的に実施し、取得した画像・動画から撮影空間を点群データ化して図面化する手法を含めて、さらなる機能拡充を進める予定です。当社は、「VoOE」の活用を含め、施工現場へのICT活用の積極的な提案・実施により、さらなる現場作業の省力化、高品質化、生産性向上に貢献してまいります。



新日本空調グループのSDGsへの貢献について

 

新日本空調グループは、企業が中長期的に持続的成長を目指す上で重視すべき3つの側面、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)を視野に入れたESG経営を実行しています。当社グループの事業特性を踏まえた上で、ESG経営の観点から、あらゆる事業活動における課題を特定し、中長期的取組み目標を定め、SDGsに代表される国際的社会課題の解決に資する事業活動を推進します。
本リリースの取り組みは、SDGsにおける4つの目標に貢献しています。

目標  9:産業と技術革新の基盤をつくろう
目標  12:つくる責任つかう責任

     






【お問合せ先】
新日本空調株式会社 経営企画室 企画部
コーポレートコミュニケーション課 多田 邦彦
Tel   :03-3639-2475
Fax  :03-3639-2731
Mail :tadak@snk.co.jp


新日本空調株式会社 技術開発研究所
張 江
Tel   :0266-73-9611
Fax  :0266-73-9615
Mail :chohk@snk.co.jp


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