~ 粒子映像の定量解析技術を市場展開 その1 ~
新日本空調株式会社(代表取締役社長 前川 伸二)は、独自開発した粒子映像の定量解析技術と感度検証技術(2022年7月リリース)の応用に着手しました。今回、その最初の成果として、当社が開発した微粒子発生量評価装置注)の定量計測性能が大幅に改善されたことについてお知らせいたします。
試験チャンバ内で供試体から発塵させ、排気流路の空気の一部を吸引して発塵量を計測するという一般的な方法では、吸引位置による誤差や検出漏れが発生し、計測精度の正確性に限界がありました。そこで、当社では、独自の微粒子可視化技術により捕らえた排気流路断面全体の映像から、通過する全ての粒子を画像処理により漏らさずリアルタイムに計数できる装置を開発し、この問題点を克服してきました。
図 発塵量評価装置「P-Wind」概略図
今回、新たな独自の技術開発成果をこの装置に適用して発塵量評価装置「P-Wind」と命名、要求される全ての性能において大幅な改善を達成し、その適用範囲が拡大しました。
表 性能の比較
*1 理論感度比:旧型と新型のカメラ配置における、最小粒径の微粒子からの理論散乱光強度の比
併せて、JIS規格(JIS B9926 「クリーンルームー使用する機器の運動機構からの発じん量測定方法」)に準拠した仕様としたことで、これまでより利用しやすい環境が整いました。
今後、国内回帰が進む製造業の生産現場で、複数の管理粒子サイズごとの品質評価、PM2.5や飛沫等の保健対策製品評価などのニーズに、より高精度で汎用性を有する分析結果の提供を進めるとともに、引き続き、独自の粒子映像の定量解析技術と感度検証技術の応用を進め、技術サービスや商品の高度化を進めてまいります。
注)概略図「P-Wind」の説明
試験チャンバ(内寸:870×600×(H)600mm、開口サイズ:720×520mm)内で供試体から発生した微粒子は、清浄空気供給部(ファンフィルタユニット)からの高清浄度気流によって流体風洞部に流されます。その際、試験チャンバ内部の気流は供試体によって乱れるため、乱流整流風洞によって均一速度の気流に矯正されて粒子検出部に運ばれます。風洞出口の断面を横切る平面状レーザーを通過するときの粒子の微弱散乱光を、複数カメラで同期撮影し、パソコンで高速にリアルタイム画像処理することで、吸引式測定器では得られない大量の微粒子の個数と大きさを高速、かつ高精度に解析します。
新日本空調グループのSDGsへの貢献について
新日本空調グループは、企業が中長期的に持続的成長を目指す上で重視すべき3つの側面、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)を視野に入れたESG経営を実行しています。当社グループの事業特性を踏まえた上で、ESG経営の観点から、あらゆる事業活動における課題を特定し、中長期的取組み目標を定め、SDGsに代表される国際的社会課題の解決に資する事業活動を推進します。
本リリースの取り組みは、SDGsにおける2つの目標に貢献しています。
目標 3:すべての人に健康と福祉を
目標 12:つくる責任 使う責任
【お問合せ先】
新日本空調株式会社 経営企画室 企画部
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新日本空調株式会社 ソリューション事業部
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