~粒子映像の定量解析技術「ViEST®エンジン」を市場展開 その2~
新日本空調株式会社(代表取締役社長 前川 伸二)は、微粒子可視化システムの超高感度カメラ(写真)を新規開発いたしました。本カメラは、背景画像に埋もれてしまう粒子からの微弱な散乱光の検出に特化した独自開発の高速画像処理技術「ViESTエンジン」(2023年4月14日リリース)を搭載した最初のカメラであり、従来品の可視化用高感度カメラに比べて、大幅な感度の向上を実現しました。
開発したカメラの外観
旧型カメラは、受光量を増倍する機能を持つ特殊なアナログセンサからの信号を、強調回路を通して視認感度を改善後、8bitのデジタルデータに変換してパソコンで画像表示してきました。しかしながら、コアとなるハードウエア技術を他社に依存しており、技術の継続的な進化に課題がありました。一方、今回開発したカメラは、自社開発したリアルタイム画像処理技術「ViESTエンジン」を、カメラ内のデジタル回路に搭載し、CMOSセンサを採用することによって、散乱光の定量情報を損なわずに取り込むことが可能となり、高感度向上を実現しています。また、カメラから取り込んだ16bitのデジタル画像データは、パソコンの独自開発アプリケーションで、画像表示だけでなくリアルタイム定量解析を可能としました。
今回、他社アナログ技術から自社のデジタル技術へ転換することにより、独自の微粒子可視化技術をより持続的に進化させることが可能となります。
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概要図
照射光に対する微粒子からの散乱光強度は、一般に粒径に大きく依存し、例えば0.1μm以下の粒子では、粒径の6乗に比例して弱くなります。このため、微粒子の可視化で使用するカメラでは、微弱光に対する感度が最も基本的な性能指標になります。下図は、可視化用レーザ光源「パラレルアイ
® Type-H」の100mm幅のレーザシートを0.5m/sの速度で直角に横切る粒子を、1m離れた場所から撮影した場合の最小検出粒径について、理論散乱光強度曲線上で新旧カメラモデルを比較して示したものです。図から、散乱光の相対強度比で、約100倍の検出感度の向上を達成していることがわかります。
旧モデルとの検出感度の比較
また、本日より、本カメラの高感度特性を活かして大気中の微粒子のブラウン拡散を撮影した実験動画を、当社HP内(
https://www.snk.co.jp/particle/example7.html )にて公開します。
本カメラは、計画中の微粒子可視化用カメラシステムの新しいラインナップ構成の中で、超高感度用途向けのフラッグシップモデルとして位置付けています。今後も、市場のイメージセンサの進化に合わせた「ViESTエンジン」の機能開発の継続により、独自高感度カメラの性能向上を進めてまいります。
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新日本空調グループのSDGsへの貢献について
https://www.snk.co.jp/csr/
新日本空調グループは、企業が中長期的に持続的成長を目指す上で重視すべき3つの側面、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)を視野に入れたESG経営を実行しています。当社グループの事業特性を踏まえた上で、ESG経営の観点から、あらゆる事業活動における課題を特定し、中長期的取組み目標を定め、SDGsに代表される国際的社会課題の解決に資する事業活動を推進します。
本リリースの取り組みは、SDGsにおける2つの目標に貢献しています。
目標 3:すべての人に健康と福祉を
目標 9:産業と技術革新の基盤を作ろう
【お問合せ先】
新日本空調株式会社 経営企画室
コーポレートコミュニケーション課 多田 邦彦
Tel :03-3639-2475
Fax :03-3639-2731
Mail :tadak@snk.co.jp
新日本空調株式会社
ソリューション事業部
岡本 隆太
Tel :03-3639-2206
Fax :03-3639-2377
Mail :okamotor@snk.co.jp
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