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PRESS RELEASE

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2020年06月30日

環境測定用無線センシングシステム「Wi-Musu(ワイムス)®」のリアルタイム遠隔監視などの機能を拡充

~ 現場の環境測定作業において更なる省力化を実現 ~




新日本空調株式会社(代表取締役社長 夏井 博史)は、ICT/IoT技術を利用した環境測定用無線センシングシステム「Wi-Musu(ワイムス:Wireless Multi sensing unit の略)」の現場実証試験を1年にわたり行い、通信装置の改善を通して、新たにクラウドを介したリアルタイム遠隔監視機能を開発・付加しました。これにより、現場環境の計測が、常時現場に滞在せずに事務所で把握が可能となり、施工の省力化(従来比65%減)と計測とデータ処理時間の短縮(従来比75%減)を実現するとともに、データの共有化による運転データの評価の充実が図ることができ、更なる品質の高い設備の提供が可能となりました。
当社は、計測工法の開発を通して、労働環境の改善と質の高い安心・快適な空間の提供を行い、ESG経営を推進していきます。


   

1.開発に至る経緯
空調設備の引渡し前の環境測定作業の省力化を目的として、同時多点計測に特化した環境測定用無線センシングシステム「Wi-Musu(ワイムス:Wireless Multi sensing unitの略)」を開発し、2019年1月より現場実証試験を継続してまいりました。
現状のシステムでは、作業の省力化は進んだものの、現場に留まっての確認作業に多くの人手と労力を要していたことから、計測状態を遠隔監視する機能を付加し、現場事務所においても計測状態が確認できる様、開発を進めました。
市販の遠隔監視機能を備える計測システムは、インターネット環境に接続するモバイルルーターの通信設定作業が煩雑であることと、施工時のみに用いるテンポラリーな測定システムであることから、手軽かつ簡単に構築できることをコンセプトにシステムを改善しました。
従来はモバイル端末にクラウドへの発信機能を持たせていたものを、新システムでは、LTE通信機能を備え自動送信する無線中継器(以降、ゲートウェイ)に変更したことと、クラウドに蓄積したデータをWebブラウザにて閲覧・共有できるWebアプリを開発しました。

2.システムの構成
図-1に新旧のシステム構成を示します。新ゲートウェイはLTE通信機能を備えて親機の役割を持ち、最大50台の現場計測ユニット(子機)とを、無線で中継・接続します。また、集約したデータを本体へロギングする機能やクラウドへのデータ自動送信機能など、現場計測に必要な機能が集約されています。旧システムで必要だった現場へのモバイル端末の常設が不要となり、よりシンプルな現場計測が可能となりました。
新ゲートウェイより自動送信されるデータは、クラウド上のデータベースに蓄積されます。現場事務所・本社・支店からインターネット網を利用して、それら計測値の閲覧やダウンロードができるようになりました。

 


図-1 新旧のシステム構成イメージ

 

3.特徴
● 最大50台・250ポイントのリアルタイム遠隔監視をワイヤレスで実現
1台のゲートウェイにて、最大50台・250ポイントの計測値を、最短1秒間隔でリアルタイムに収集し、クラウド上にデータを自動送信し、インターネット回線を介してリアルタイムで閲覧可能になりました。現場が工事中で、有線の通信環境や電源環境が整わない現場でも簡単に使用できるように、全ての通信は無線で行う方式です。

● 操作・監視画面をWebブラウザ方式に統一
操作・監視画面をWebブラウザから行う方式に統一し、パソコン、スマートフォン、タブレットを、通信機器の型番やOSの種類によらず、そのまま使用できます。

● 過去の計測データに簡単にアクセス
計測データは、従来ゲートウェイ本体に蓄積していたが、新システムではクラウド上のデータベースにも蓄積されます。遠隔監視画面には、最新の計測値やシステムの稼働状態を表示できることに加え、時刻やポイントを指定して任意のグラフ描画が出来ます。これにより現場の設備機器の動作検証や性能評価を、Web画面上から行えます。

● 動作安定性の向上
新システムのデータの保存先を、動作の安定した専用ゲートウェイ本体及びクラウド上のデータベース上としており、計測データ損失のリスクが大幅に低減しました。

4.効果
図-2に遠隔監視機能の利用イメージを示します。 新システムでは、現場事務所や本社・支店など現場外からも詳細な計測状態が確認でき、現場業務の省力化につながるほか、計測ミスの防止等にもつながります。
今後、空調設備工事の試運転や、改修工事前の現地調査作業など、環境測定が求められる様々な状況において使用し、お客様に提供する空調空間の品質向上やタイムリーな環境データの提供、現場計測作業の省力化を進め、省エネや省CO₂への貢献と安心な空調空間作りを目指していきます。

 


図-2 本システムの利用イメージ

 





本件に関する問合せ先
新日本空調株式会社 経営企画本部 ESG経営戦略室
コーポレートコミュニケーション課長 星野 昌亮
Tel   :03-3639-2332
Fax  :03-3639-2731
Mail :hoshinom@snk.co.jp

新日本空調株式会社 技術開発研究所 綾目 久雄
Tel   :0266-73-9611
Fax  :0266-73-9615
Mail :ayameh@snk.co.jp

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